保護者と恋人。それはけっしてこえてはならない境界線だったんだ・・・
中途半端です。
がばあっ
息苦しさに思わず飛び起きた。
汗で、髪の毛が額にまとわりついて、気持ちが悪い。
「はあっ・・・はあっ・・・。」
荒い呼吸を繰り返した。
また・・・夢?
これで・・・三日目。
おんなじ夢を見つづけて。
あの日以来。
ガウリイが、あたしのこと好きっていってくれて、ひとつに繋がれたあの日。
アイツに、強引に押し倒されて、それで――――――
コワかったんだよね。
あのとき。
ガウリイの心が見えなくなって。
好きっていってくれたことによって、たぶん、ガウリイは、保護者役から抜け出て、あたしの恋人になってくれたんだ。
でも―――何か、すぐに切れてしまいそうなもろさがある。
『保護者』『被保護者』『仲間』とかいう関係よりも、強くなったはずなのに。
〈じゃあな・・・リナ。お前はもう大人だ。俺がいなくたって、もう生きていけるだろ?〉
〈ガウリイっ?なによそれっ!好きっていってくれたのに?〉
〈あれは――――〉
いつも、そこで途切れる。
なんなんだろう。
じわじわと迫り来る――――恐怖。
この夢が現実になってしまいそうな、そんな怖さ。
―――ありえるわけ、ないじゃない。
そう思いたい。
あたしを必要としてくれて、いっしょにいてくれることを強く、願っているのに。
でも―――不安をぬぐいきれない。
また抱かれれば、消えるのかな?
あたしは、身体だけで繋がる、なんて嫌。
心で通い合って、それから、繋がりたい。
でも、心のどこかで、期待しているのかもしれない。
もう一度、ガウリイに、抱かれたい、と。
要求不満?
誰が考えるかそんなえろいこと。
「もっかい・・・寝よ・・・。」
たぶん、眠れないだろうけど。
あの夢をもう一度見てしまうかもしれないけど。
ガウリイの早めに寝る、なんていっちゃったし。
・・・夜更かしはお肌の天敵、だし。
変に思われるのもヤだし。
シーツをぐいっとひっぱって、身体がすっぽり隠れるようにした。
窓から覗く月。
月が・・・蒼い。
ガウリイのあの、澄んだ瞳のように。
――――蒼い!?
気が付いた。
窓の外から、鋭い殺気が感じ取れるのを。
跳ね起きて、ベッドからすばやく飛び降りようとした―――が、間に合わなかった。
「鍵。」
「!」
鍵呪文―――結界の、固定呪文。
そうだ―――。
蒼い月の正体―――『結界』
かなり、前からすでに張られていたようだ。
つまり、気がついたときにはすでに遅し、だったのである。
そして、この殺気の正体は・・・。
「いるんでしょう?獣神官『ゼロス』!」
窓が、開いた。
「さすが、と言いたいところでしたが、少し気付くのが遅かったですね、リナさん?」
肩で切りそろえられた短い髪が風になびく。
鋭い殺気を全身で発しつつも、にこやかな笑みを浮かべている。
その笑顔が―――怖い。
「何しに、きたの?」
自分でも声が震えているのがわかった。
そんなあたしに、ゼロスはおやっ?っとでもいうように方眉をあげた。
「ああ、覚えていらっしゃらないのは当然ですね。」
ゼロスの周りに漂っていた殺気が少し薄れる。
「なんのことよ?」
ゼロスの、紫のかかった瞳。
「また、哀しいお役所仕事でして、ちょっと獣王様に言づてを承ったのです。それで―――。」
そこでいったん言葉を区切る。
「四日ほど前にあなたに会ったとき、一応全部説明したのですが――――」
――――今!
ドアに向かって駆け出した!
バヂッバヂバヂッ
鋭い痛みが全身を駆け巡った。
「くっ・・・。」
卑劣な・・・ただ単に『結界』を張ったのならまだしも、『電流結界』まで張ってある。
なにが、したい?。
「なにも逃げようとまでしなくても、最後まで話を聞いていただければ納得していただけるのに。別に命を狙っているわけではないですから。」
「・・・なにが、したいの?」
どうせ、なにかされると決まってるのならば、聞いておくのが得策であろう。
しかしゼロスは、にこやかな笑みを浮かべたまま、
「それは秘密です。」
と、人差し指を立てただけ。
――――どうする?
『電流結界』内ではどんな魔法も使えない。
『明かり』もまともに使えない。
どうする―――?
「なんとかしようとされているのは見え見えですが―――ムダでしょうね。」
すでにの中まで見透かしたように冷淡に言い放つ。
見切られていた。
くいっと指を動かしたゼロス。
そのわずかな動き。
それだけで――――――――――
あたしは固い壁に叩き付けられた。
悲鳴さえあげられない。
完全に、『最終章』
殺すつもりはない?
笑わせないで。
「Ωдклж・・・・・・・・・・・」
人間の、聴力では聞き取れない、何かの呪文。
「ま、いまいってもしかたありません。それより―――」
区切り。
「任務は敏速に、ですよね?」
笑うように、さらりと言い放つ。
刹那。
そして、それは速く、風のように、あたしに接近してきた!
『殺られる!』
反射的に目を閉じて、恐怖からのがれようとする。
額に、冷たい、感触。
意識が―――薄れてゆく。
堕ちてゆく。
そんな感覚。
ふっつりと、意識が途絶えた。
息苦しさに思わず飛び起きた。
汗で、髪の毛が額にまとわりついて、気持ちが悪い。
「はあっ・・・はあっ・・・。」
荒い呼吸を繰り返した。
また・・・夢?
これで・・・三日目。
おんなじ夢を見つづけて。
あの日以来。
ガウリイが、あたしのこと好きっていってくれて、ひとつに繋がれたあの日。
アイツに、強引に押し倒されて、それで――――――
コワかったんだよね。
あのとき。
ガウリイの心が見えなくなって。
好きっていってくれたことによって、たぶん、ガウリイは、保護者役から抜け出て、あたしの恋人になってくれたんだ。
でも―――何か、すぐに切れてしまいそうなもろさがある。
『保護者』『被保護者』『仲間』とかいう関係よりも、強くなったはずなのに。
〈じゃあな・・・リナ。お前はもう大人だ。俺がいなくたって、もう生きていけるだろ?〉
〈ガウリイっ?なによそれっ!好きっていってくれたのに?〉
〈あれは――――〉
いつも、そこで途切れる。
なんなんだろう。
じわじわと迫り来る――――恐怖。
この夢が現実になってしまいそうな、そんな怖さ。
―――ありえるわけ、ないじゃない。
そう思いたい。
あたしを必要としてくれて、いっしょにいてくれることを強く、願っているのに。
でも―――不安をぬぐいきれない。
また抱かれれば、消えるのかな?
あたしは、身体だけで繋がる、なんて嫌。
心で通い合って、それから、繋がりたい。
でも、心のどこかで、期待しているのかもしれない。
もう一度、ガウリイに、抱かれたい、と。
要求不満?
誰が考えるかそんなえろいこと。
「もっかい・・・寝よ・・・。」
たぶん、眠れないだろうけど。
あの夢をもう一度見てしまうかもしれないけど。
ガウリイの早めに寝る、なんていっちゃったし。
・・・夜更かしはお肌の天敵、だし。
変に思われるのもヤだし。
シーツをぐいっとひっぱって、身体がすっぽり隠れるようにした。
窓から覗く月。
月が・・・蒼い。
ガウリイのあの、澄んだ瞳のように。
――――蒼い!?
気が付いた。
窓の外から、鋭い殺気が感じ取れるのを。
跳ね起きて、ベッドからすばやく飛び降りようとした―――が、間に合わなかった。
「鍵。」
「!」
鍵呪文―――結界の、固定呪文。
そうだ―――。
蒼い月の正体―――『結界』
かなり、前からすでに張られていたようだ。
つまり、気がついたときにはすでに遅し、だったのである。
そして、この殺気の正体は・・・。
「いるんでしょう?獣神官『ゼロス』!」
窓が、開いた。
「さすが、と言いたいところでしたが、少し気付くのが遅かったですね、リナさん?」
肩で切りそろえられた短い髪が風になびく。
鋭い殺気を全身で発しつつも、にこやかな笑みを浮かべている。
その笑顔が―――怖い。
「何しに、きたの?」
自分でも声が震えているのがわかった。
そんなあたしに、ゼロスはおやっ?っとでもいうように方眉をあげた。
「ああ、覚えていらっしゃらないのは当然ですね。」
ゼロスの周りに漂っていた殺気が少し薄れる。
「なんのことよ?」
ゼロスの、紫のかかった瞳。
「また、哀しいお役所仕事でして、ちょっと獣王様に言づてを承ったのです。それで―――。」
そこでいったん言葉を区切る。
「四日ほど前にあなたに会ったとき、一応全部説明したのですが――――」
――――今!
ドアに向かって駆け出した!
バヂッバヂバヂッ
鋭い痛みが全身を駆け巡った。
「くっ・・・。」
卑劣な・・・ただ単に『結界』を張ったのならまだしも、『電流結界』まで張ってある。
なにが、したい?。
「なにも逃げようとまでしなくても、最後まで話を聞いていただければ納得していただけるのに。別に命を狙っているわけではないですから。」
「・・・なにが、したいの?」
どうせ、なにかされると決まってるのならば、聞いておくのが得策であろう。
しかしゼロスは、にこやかな笑みを浮かべたまま、
「それは秘密です。」
と、人差し指を立てただけ。
――――どうする?
『電流結界』内ではどんな魔法も使えない。
『明かり』もまともに使えない。
どうする―――?
「なんとかしようとされているのは見え見えですが―――ムダでしょうね。」
すでにの中まで見透かしたように冷淡に言い放つ。
見切られていた。
くいっと指を動かしたゼロス。
そのわずかな動き。
それだけで――――――――――
あたしは固い壁に叩き付けられた。
悲鳴さえあげられない。
完全に、『最終章』
殺すつもりはない?
笑わせないで。
「Ωдклж・・・・・・・・・・・」
人間の、聴力では聞き取れない、何かの呪文。
「ま、いまいってもしかたありません。それより―――」
区切り。
「任務は敏速に、ですよね?」
笑うように、さらりと言い放つ。
刹那。
そして、それは速く、風のように、あたしに接近してきた!
『殺られる!』
反射的に目を閉じて、恐怖からのがれようとする。
額に、冷たい、感触。
意識が―――薄れてゆく。
堕ちてゆく。
そんな感覚。
ふっつりと、意識が途絶えた。
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